2010年12月20日月曜日

荒川もんじゃアートフォーラムにお越しいただいた皆様、ありがとうございました。

op.00302の園田です。
荒川もんじゃフォーラムにお越しいただいた皆様、ありがとうございました。

op.00302は普段学生が自分の作品を発表するスペースとして機能していますが、
今回op.00302が存在する荒川区の魅力を発信するという主旨で、フォーラムを開催しました。
荒川ケーブルテレビの撮影も入り、適度な緊張感のある良い会になったと思います。


私は初めから荒川区に関心を寄せていたわけではなく、
op.00302で展示をしていただいた荒川区在住の中島氏をきっかけに、興味を持つようになりました。
“大学から近く家賃が手ごろ”という理由で西日暮里に住み始めて6年近くになりますが、今まで「区」というくくりで地域について考えることはありませんでした。
「西日暮里」という地域に関しては、住み始めてからその地域性に魅力を感じ続けていたのですが、それも「荒川区」の行政の下に作られているということまでは、考えが及んでいませんでした。
そこで荒川区についてもっと知っていくことが、自分が関心を寄せている「西日暮里」についてもより深い考察が出来ると思い、荒川区にも関心を持ち始めたのです。

実際に荒川区というくくりで街を見ていると、また面白い気づきがたくさんありました。
伝統工芸技術者が多く存在し、またその後継者不足が深刻になっていることは、今後の荒川区の発展においては重要な課題になっていると思います。

今回のフォーラムでキーワードにしていた「もんじゃ的思想」というのは、いろんな素材をごちゃごちゃにして、それを焼いてみんなで食べるというもんじゃ焼きから発想した、多様な価値観の存在を肯定していこう!という思想です。うまくフィーリングが伝わらないという方は、是非一度、荒川もんじゃを食べてみてください!

荒川もんじゃのはじまりは、食事に困った人が食べ物の残りを拾ってきて、それに小麦粉を混ぜて焼くことで量を増やすことと殺菌効果の両方が得られるというのではじまったということを聞きました。
もんじゃ焼きについては色々な説があるので、その真意や詳しいことはわかりませんが、実際に荒川もんじゃを食べていると、少ない素材でもみんなで楽しみながら時間をかけて食べられるということがわかります。
もんじゃ焼を食べる際の、ヘラ(ハガシ)を使う仕草は、とても風情を感じます(私だけでしょうか・・)。

フォーラム中のワークショップの中でも、荒川区の魅力のひとつである荒川もんじゃを発信していくことが、強力な区のアピールになるという話題が上がりました。
具体的には

・荒川区のイメージキャラクター「あら坊」にマイヘラを持たせて、あら坊のコースターを作り、区内のもんじゃ焼き屋に配布
・もんじゃソムリエという資格を設けて、“もんじゃ焼きの専門家”をつくる
・Ustream等を使って荒川区内のもんじゃ焼き屋やからゴールデンタイムに一斉配信し、その時間twitterを使ってつぶやきまくって口コミ効果を増やす
・大食い選手権などのテレビ番組で、もんじゃ焼きを使用する
などです。

また、荒川区活性化のイベントとして、隅田川を境に河川敷で音楽をぶつけ合う、「足立区VS荒川区」の音楽フェスという企画案も上がりました。
ある意味、敵を作ることは結束力を高める手段として効果的なので、「区」で対決というのは面白いと思いました。

私のような若年層が自分の住んでる街や行政に関心を持つきっかけとして、区の行政が若者を巻き込んだイベントを企画していくことが今後必要になると、今回のフォーラムを通して思いました。
ただ街の雰囲気が好きで住んでいる、学校があるから通学している、だけではなくて、その街の雰囲気がどのようにして作られているのかを知ったり、周りの環境に目を向けることは単純にいろんな発見があって面白いです。

東京に住んでる若者の多くは、私のように田舎から上京してきた者なわけで、そういう人間が「東京」という街のイメージに囚われ続けることなく、もっとその地域性に踏み込んでいくことが、東京にある古き良き伝統を守っていくことにもつながると思います。

今回のフォーラムには、荒川区の区議会議員である竹内かつみ氏にも参加していただきました。
様々な建設的な意見交換が出来、有意義なフォーラムになったと思います。
Ustreamで録画が見られますので、興味のある方はご覧ください。

長くなりましたが、荒川もんじゃフォーラムに参加してくださいました皆様、開催にご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

op.00302 園田





0 件のコメント:

コメントを投稿